VISAカードとアメックスの違いとは?

国際カードといわれる5つのブランドは、大きく分けると2種類に分かれます。1つは決済に主眼を置いた決済カードで、もう一つは旅行(トラベル)や娯楽(エンターテイメント)に重点を置いたカードです。決済カードのグループにはVISA、マスター、JCB。続いてアメックス、ダイナース、があります。

VISAとマスターは、どこでも使えることを目指したカードで、この2つのブランドは、世界の銀行が出資及び運営しています。目的は、当然ビジネスですから、銀行の決済業務を円滑に運び、銀行により多くの利益をもたらすことにあります。そのために、できるだけ多くの加盟店で利用できて、売り場のレジ回りの処理をスムーズに、且つ正確に行うことを追求しています。

だから、VISAやマスターは世界中で加盟店の開拓を行い、ネットワークを張りめぐらして、少しでも早く、取引データを集計する体制を築こうとしています。それに対し、アメックスやダイナース、JCBカードは、文字どおり旅行とエンターテインメントに重点を置いているカードでになりますので、会員の旅行や出張の際のサービスを第一と考えています。

アメックスは、日本では会社のイメージが強いですが、実は世界最大の旅行会社なのです。そのため、「決済」というよりは、生活支援のサービスを充実させる方向に向かっています。その良い例が、海外旅行中のカードの紛失や盗難への迅速な対応であります。代表的なサービスの1つとして、航空券のリコンファーム(搭乗再確認)やチケットの予約、現地情報の提供などのサービスがあります。

この他にも決済カード(VISAとマスター)とアメックスやダイナース、JCBカードの違いはいくつかあります。まず、支払方法は、決済カード(VISAとマスター)が銀行の利益を確保するために金利が多く付くリボ(リボルビング)払いが中心なのに対して、アメックスやダイナース、JCBカードは翌月一括払いが中心になっています。これは金利で稼ぐというより会員サービスを第一としていることから、このような違いが生まれています。

但し、アメックスやダイナース、JCBカードは自社で加盟店開拓をすることが多いので加盟店の数が少ないのが現状です。その点、海外でのショッピングで二重請求などのトラブルが起きても、クレジットカード会社が直接加盟店と交渉できるので解決までそれほど時間はかかりません。ちなみにアメックスとJCBは加盟店業務で提携することで合意しており、加盟店の少なさをお互いにカバーすることになりました。

このように決済カード(VISA、マスター)とアメックス、ダイナース、JCBには、それぞれの長所と短所がありますので、それを見極めた上でクレジットカードを選びましょう。

注意! ステータスが高いアメックスカードの年会費無料は存在しません!